飼い主のいない猫(野良猫)《トラブル対策》
- [公開日:2024年9月19日]
- ID:3258
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飼い主のいない猫(野良猫)問題への対策を進めています!
クリーンセンターには、飼い主のいない猫(野良猫)に関して、次のような苦情や相談が多く寄せられています。
●野良猫が敷地内でふん尿をしたり、ごみを荒らしたりして悪臭に困っている。
●野良猫が子猫を産んだので引き取ってほしい。
●野良猫の鳴き声がうるさい。
●野良猫に無責任にエサを与える人がいる。
猫による被害で困っている人からは市や保健所で捕獲してほしいといった要望がありますが、猫は「動物の愛護及び管理に関する法律」により愛護動物と定められており、みだりに捕獲し駆除することはできません。
しかしながら、保健所に収容されて譲渡先が見つからないまま殺処分されたり、病気や交通事故のほか、カラス等の野生鳥獣に襲われたりして、毎年数多くの猫がその命を失ったり、大きな怪我を負ったりしています。
御所市では、生活環境の保全と動物愛護思想の両面から「地域猫活動」を推進しています。
猫が原因で生活環境に支障が生じ、地域コミュニティに問題が生じているところから対策を講じていきます。
飼い主のいない猫(野良猫)を少なくし、地域の生活環境の改善を図るため、私たち一人ひとりができることは何か考えてみましょう!
飼い主のいない猫(野良猫)に関するトラブル
飼い主のいない猫(野良猫)に関する苦情や相談の中には、猫にエサをやる人に対する非難や住民トラブルに発展しているケースもあります。
しかし、「狂犬病予防法」に基づき抑留できる犬とは異なり、野良猫は瀕死等の保護が必要な場合を除いて捕獲できないため、猫をその場所から排除する手立てはありません。
また、野良猫は、飼い主責任を追及する相手がいないため、個人の問題として解決することが難しく、地域の環境問題として解決を図る必要があります。
無秩序な繁殖による不幸な猫を増やさないよう、無責任なエサやりを行わないなど、人間側のマナー意識の向上も重要な課題です。
無責任にエサをあげていませんか?
おなかをすかせた猫にエサをあげることは悪いことではありません。しかし、ただエサを与えるだけでは、子猫がどんどん生まれて、かわいそうな猫を増やすことや、エサを与えている猫のふん尿などで近隣トラブルの原因となります。猫にエサを与える人は、以下のマナーを守ってください。
置きエサをしていませんか?
毎日同じ時間に同じ場所で、適切な量を与え、食べ残しはすぐに片付けてください。置きエサは、他地域の猫を呼び込んだり、カラスやネズミ、害虫などを集めることになります。また、エサが傷み、食べた猫が体調を崩すことがあります。猫が姿を見せない日もありますが、野良猫は複数のエサ場を持っていることが多く、他でエサを食べている可能性があります。マナーを守らないエサやりは、地域のトラブルの原因となります。
不妊去勢手術はしていますか?
猫は、1年に2回から4回、1回に4頭から8頭の子猫を生みます。1頭のメス猫が1年後に20頭以上、2年後に80頭以上に増えるといわれています。かわいそうな猫が増えるのを防ぐために、全ての猫に不妊去勢手術をしてください。
御所市では、野良猫の不妊去勢手術にかかる費用助成制度などがあります。
手術後の猫は、性格がおとなしくなり、発情期の鳴き声、猫同士のけんか、尿の臭気といった被害が少なくなります。すぐには猫が減ることはありませんが、繁殖抑制により着実に野良猫の頭数が減ります。野良猫の多くが4年から5年の寿命です。一代限りの命を地域猫として見守ってあげてください。
トイレは設置していますか?
猫は、決まった場所で排泄する習性がありますので、エサやり場所の近くにトイレを設置することで、近隣のふん尿の被害を減らすことができます。
エサを与えている野良猫のふん尿で困っている住民がいます。
周辺環境にも配慮して、猫が地域で嫌われないようにしてあげてください。
地域猫活動
エサやりの様子1
エサやりの様子2
さくら耳は手術済の印
(オスは右耳カット)
さくら耳は手術済の印
(メスは左耳カット)
トイレの設置1
トイレの設置2
猫よけ対策(猫による被害の軽減に効果がある方法)
猫は犬のような登録制度や放し飼いを規制する法制度がなく、飼い猫と野良猫の区別もできないため、行政による捕獲や駆除ができません。
したがって、猫のふん尿等による生活被害を軽減させるためには、まずは個人で自衛策(猫よけ対策)をとることをお勧めします。
猫による被害の軽減に効果があるとされている方法を紹介します。いろいろな方法で何度も繰り返してやってみてください。
エサやりを禁止すれば…
生ごみをあさり、わずかなエサをめぐって猫同士の争いが絶えなくなるなど、生活環境がさらに悪化するおそれがあります。
人目を避けて隠れてエサやりをするようになると、問題解決がさらに困難になります。
まずは、忌避剤を置いたり、猫が通れないようにしたりして、猫が近寄ってこないよう自衛策を講じましょう。
猫よけ対策(猫による被害の軽減に効果がある方法)
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猫の引き取りについて
御所市では猫の引き取りを原則お断りしています。くれぐれも安易に引き取りを求めないでください。
「動物の愛護及び管理に関する法律」により、飼い主のいない猫は、遺棄や虐待などによりどうしても保護する必要がある場合を除き、原則引き取りできません。
親猫が近くにおらず放置すると自分の力で生きていけない子猫など、相当な事由がないかぎり引き取りできませんので、ご注意ください。
”むさし”と”こじろう”のはなし
ある日、市民の方から2匹の子猫の引き取りを依頼されました。
悲しい現実
猫は「動物の愛護及び管理に関する法律」により愛護動物と定められ、むやみに捕獲し処分することが禁じられていますが、私有地に遺棄され自分で生き延びることができない乳飲み子など、やむを得ない事情があると認められる場合に限り、クリーンセンターで子猫を預かり、保健所に引き渡してきました。保健所に収容された子猫のほとんどが譲渡先が見つからず殺処分される運命にあります。
”保健所に引き渡す前に子猫を助けることができないか”
私たち職員はいつもこのジレンマに悩み、苦しんでいます。収容する保健所の職員さんは私たち以上に心を痛めているにちがいありません。
小さくても大切な命
2匹の子猫のうち1匹は時折鳴き声を発する元気が残っていましたが、もう1匹はひどく衰弱して触ると身体が冷たくなっていました。
”何とかしてこの2匹の命を救いたい”
この子猫たちは、幸いにもいろんな方々の協力の輪が広がって、保健所に引き渡す前に病院に預けることができました。
子猫たちは深刻な状態だったにもかかわらず、持ち前の生命力で命を取りとめましたが、入院費、ノミ駆除代、注射代などの治療費は、私たちの想像以上に高額となりました。
治療費は職員有志がカンパを募ってお金を工面し、
2匹ともボランティアさんに引き取っていただきました。
ひとつ言えることは、この2匹のように救うことができる命は本当にわずかであるということです。
私たち職員ができるかぎりの手を尽くし、協力をよびかけても、やむなく保健所に引き渡すケースがほとんどです。
職員有志の経済的負担にも限度があります。いつまでもボランティアさんの善意に甘え続ける訳にもいきません。
市民のみなさんの声
クリーンセンターには”捨て猫”のほかにも、”鳴き声がうるさい” ”ごみを荒らされる” ”悪臭がする” など猫による被害で困っている人たちから多くの相談が寄せられます。
地域の良好な生活環境を守ることも私たちの仕事です。
一方で、市内には行政に頼ることなく、自己負担で猫の命を救う活動をしている方もおられます。市外のボランティアさんも協力を申し出てくれています。
私たちはこうした人たちにも公的な支援の手を差し伸べ、共に協力して猫の殺処分を減らしていきたいと思いました。
新たな環境課題として
2匹の治療費に市民のみなさんからお預かりした税金を使ったとしたら…
“猫に使うお金があるなら、もっと市民のために使って欲しい”といったご意見が出るのはもっともだと思います。
“猫に迷惑している” “かわいそうな猫を救いたい”どちらも切実な市民の声です。
こうした双方からの声を受けて、御所市では猫による環境被害とかわいそうな猫を減らすことを目指して「地域猫活動」に取り組むことになりました。
"むさし"と”こじろう”
2匹の子猫は、強くたくましく育ってほしいとの願いを込めて”むさし”と”こじろう”と名づけられました。
ボランティアさんのもとで元気にすくすくと成長し、素敵な里親さん家族に迎えられることとなりました。
里親さんと”むさし”
里親さんと”こじろう”
私たちがそうであったように、もしかしたら、市民のみなさんも何かを感じ、何か行動をおこすきっかけになるかもしれない。
そんな思いから”むさし”と”こじろう”のエピソードを紹介しました。
むさし
こじろう
”むさし”と”こじろう” 巌流島の決闘!
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