奈良県指定文化財
- [公開日:2023年4月11日]
- ID:1351
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分類 | 指定年月日 | 名称 | 員数 | 所有者または 管理者(所在地) |
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建造物 | 昭和33年3月20日 (1958年3月20日) | 高鴨神社摂社東神社本殿 三間社流造、檜皮葺 附 棟札 5枚 寛文九年十二月吉日の記があるもの 享和第二壬戌霜月晦日の記があるもの 文政二己卯稔従八月至十月の記があるもの 文政二己卯年十一月六日の記があるもの 天保九戊戌歳霜月廿七日の記があるもの | 一棟 | 高鴨神社 (大字 鴨神) |
建造物 | 昭和33年3月20日 (1958年3月20日) | 長柄神社本殿 一間社春日造、銅板葺 附 棟札 17枚 正和子年十二月十八日の記があるもの 嘉吉元年歳次辛酉十二月十四日の記があるもの 長享三年歳次己酉八月二十八日の記があるもの 寛文第八年六吉祥日の記があるもの 享保十四歳在己酉の記があるもの 宝暦三年五月四日の記があるもの 宝暦三癸酉年五月四日の記があるもの 明和六丑年四月吉日の記があるもの 明和乙丑年四月十五日の記があるもの 寛政五歳三月二日の記があるもの 文化二乙丑歳八月上吉日の記があるもの 文化七庚午歳五月四日の記があるもの 文化十四丁丑年八月二十九日の記があるもの 文政十二己丑年七月八日の記があるもの 天保九戊戌年八月廿九日の記があるもの 弘化乙巳歳六月二十七日の記があるもの 弘化四丁未歳四月二日の記があるもの | 一棟 | 長柄神社 (大字 名柄) |
建造物 | 令和5年3月24日 (2023年3月24日) | 赤塚家住宅(主屋、内蔵、風呂棟、客用門) 附 客用門両脇塀、井戸屋形、井戸屋形両脇塀 | 四棟 | 個人 (本町) |
彫刻 | 昭和59年3月14日 (1984年3月14日) | 木造 地蔵菩薩立像 | 一躯 | 福応寺 (大字 出屋敷) |
工芸 | 昭和35年3月30日 (1960年3月30日) | 大刀 銘 景光 | 一口 | 葛木神社 (大字 高天) |
史跡 | 昭和53年3月28日 (1978年3月28日) | 権現堂古墳 | 大字 樋野 | |
史跡 | 昭和55年3月28日 (1980年3月28日) | 新宮山古墳 | 個人 (大字 稲宿) | |
天然記念物 | 昭和58年3月15日 (1983年3月15日) | 大川杉 | 高鴨神社 (大字 東佐味) | |
有形民俗 | 平成8年3月22日 (1996年3月22日) | 鴨都波神社祭礼渡御図絵馬 | 一面 | 鴨都波神社 (御所) |
無形民俗 | 昭和53年3月28日 (1978年3月28日) | 東佐味 六斎念仏 | 東佐味六斎講 (大字 東佐味) | |
無形民俗 | 昭和58年3月15日 (1983年3月15日) | 茅原のトンド | 吉祥草寺 吉祥草寺左義長 大トンド保存会 (大字 茅原) | |
無形民俗 | 平成12年3月31日 (2000年3月31日) | 御所の献灯行事 | 鴨都波神社 ススキ提灯保存会 (御所) |
東佐味の六斎念仏
六斎念仏は、平安時代中期の僧空也によって始められたと伝えられる踊念仏に系譜があるとされています。名称の由来は、1ヶ月のうち悪鬼が出て縁起の悪い日とされる六斎日に行われた為と言われますが、定かではありません。
東佐味の六斎念仏は、六斎講の講員によって、涅槃会(2月14日)、春秋彼岸、観音会式(4月18日)、盆(8月14から15日)、千本灯明(8月20日、24日の地蔵盆を兼ねる)、十夜(12月10日)、そして葬式当日や主な年忌に称唱されます。台鉦を叩いて、四遍・白米・阪東・新白米・真呼呂・総下しの六斎(6曲)が、それぞれの時に3から4曲程唱えられます。毎月の月次祭と呼ばれる講員の集まりには全ての曲が唱えられます。
この六斎念仏は、代々口伝によって受け継がれ、「つぼ書き」という念仏の覚え書きをもって新しく講に入った人の練習にあたりながら念仏称唱に努めていましたが、近年は少子高齢化などによる講員の減少という問題に直面し、後世への継承が危ぶまれています。
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茅原のトンド
国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され、奈良県指定無形民俗文化財にも指定されている「茅原のトンド」は、小正月の日に修験道で有名な吉祥草寺の境内で行われます。
近隣の茅原、玉手の2つの区から数多くの人が寄り合い、青竹や藁、茅など古くからの材料を持ち寄り、高さ6メートル、幅3メートル、重さ約700キロもの「トンド(大松明)」を雌雄2基作りあげ、毎年1月14日の晩に、これを燃やす勇壮な行事です。
トンドはその年の豊凶を占う行事でもあり、吉祥草寺を中心に御所市内各地で大小さまざまなトンド行事が行われ、御所の文化として根付いています。
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御所の献灯行事
「鴨の宮」と呼ばれて旧御所町及び近隣5地区の氏神として崇敬されてきた鴨都波神社で行われる献灯行事で、遅くとも江戸時代中期頃には現在のような形が生まれてきていたと考えられています。夏祭り(7月16日)と秋祭り宵宮(10月3連休の土曜日)に、旧御所町内(34地区)及び東松本と竹田地区から「ススキ提灯」と呼ばれる提灯が30本余り奉納されます。
ススキ提灯とは、2間半(4m5cm)ほどの竹製の支柱に、横木を4本通し先端部を紐で連結したものに、高張提灯を上から2張、4張、4張と合計10張を三段に組み立て、頂上部に御幣を挿したものです。
ススキ提灯の奉納は、富山県魚津市のタテモン(立物)、秋田市の竿灯などの全国的に見られる献灯行事に連なるものです。県内で類似のものとしては、五條市域のスズキ提灯、斑鳩町のダイガクなどが知られていますが、それらの中でも献灯の数と地域の広がりの点で最も規模の大きなものであり、奈良盆地南部における祭礼形態を示す代表的な行事として貴重です。
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