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あしあと

    御所市の文化財

    • [公開日:2017年2月14日]
    • ID:16

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    古代史にその名を刻む先人たちの足跡 御所市の文化財

    御所市一帯は、天皇家の外戚として権勢を誇った葛城氏や巨勢氏の本拠地となっていたことから、とりわけ5世紀から7世紀の遺跡や史跡には目を見張るものがあります。葛城襲津彦(そつひこ)の墓の有力な候補とされている全長238メートルの前方後円墳、室宮山古墳(国史跡)は、全国で唯一、「王の柩」といわれる長持形石棺を竪穴式石棺に安置されたままの状態でみることができる古墳です。

    また、巨勢氏の水泥(みどろ)南古墳の、蓮華文(ハスの花)が刻まれた石棺は、その時代に新たに伝わりはじめた仏教文化と旧来の古墳文化の融合を示す最古の事例として広く知られています。巨勢氏の氏寺であった巨勢寺跡(国史跡)は、現在は精緻な細工が施された塔心礎(とうしんそ)と、それをのせる基壇しか見ることができないのですが、発掘調査によって東面する法隆寺式の伽藍配置であったことがわかっており、往時の壮大さを偲ばせています。

    このほか、古代から禅行修道の場となった金剛山や、その山腹に所在する初期の山岳寺院、高宮廃寺が国の史跡に指定されています。また、10世紀初頭に成立した「延喜式」に記載のある格式の高い神社、いわゆる「式内社」が多いことも特徴のひとつです。

    もちろん当時のものではありませんが、高鴨神社や、長柄神社の社殿は、特色ある建造物としてそれぞれ国や県の重要文化財に指定されています。国指定の寺院建築としては、鎌倉時代建立の安楽寺の塔婆、民家としては江戸初期の中村邸があります。

    それぞれ当時の建築様式を現在に伝えるものとして貴重なものです。このほかの葛城の地域には、古くから伝えられている格式のある社寺が多いため、国や県の重要文化財に指定されている仏像や神像も少なくありません。                           

    文化財写真

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