「宮山古墳」の一部が国の史跡に追加指定
- [公開日:2021年12月27日]
- ID:3304
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「宮山古墳」の一部が国の史跡に追加指定されました
令和3年12月17日(金)、国の文化審議会が文部科学大臣に対し御所市室に所在する宮山古墳の一部を国史跡に追加指定するよう答申を行い、令和4年3月15日付けで指定を受け、官報にて正式に告示されました。
宮山古墳は、小山として残っている部分が現在史跡に指定されていますが、これは3段につくられた古墳の上側2段までしか含まれておらず、1段目の墳丘や周濠、周堤といった本来の宮山古墳の範囲全てをカバーしたものではありません。今回はまだ指定されていなかった宮山古墳の一部を追加指定するものです。宮山古墳全体を指定するにはまだ時間がかかりますが、宮山古墳全体の保存活用を進めていくための第1歩と考えています。古墳時代を代表する前方後円墳である宮山古墳を、みなさんも一緒に守り伝えていきましょう。
文化財は、国民共有の財産であり、先人から受け継がれた文化遺産です。地域の宝である文化財を次世代に引き継ぐには、市民のみなさんの協力が不可欠です。今後とも貴重な文化財を保護するための取り組みに対するご理解・ご協力をお願い申し上げます。

国史跡とは
文化財保護法に基づいて国が指定するもので、遺跡のなかでも特に重要なものを「史跡」といいます。
御所市では現在、「宮山古墳」(室)の他に「巨勢山古墳群」(室など)・「巨勢寺塔跡」(古瀬)・「水泥古墳」(古瀬)・「金剛山」(高天)・「高宮廃寺跡」(鴨神)・「條ウル神古墳」(條)の合計7つの遺跡が国史跡に指定されています。
「宮山古墳」について
宮山古墳は世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」と同時代の古墳時代中期、葛城の地に突如として現れた前方後円墳です。
長さが237mという破格の規模を誇り、同時期の奈良県内の古墳では最大です。
北側の周堤に接するネコ塚古墳という陪冢をもち、「大王の棺」といわれる長持形石棺の存在や船形陶質土器といった朝鮮半島産土器の出土から、当地を本拠に大王家との外戚関係を築き強大な勢力を有した葛城氏の初代とされる葛城襲津彦の墓とみる説が有力です。
1921年(大正10年)に国の史跡になり、2021年で史跡指定100周年を迎えました。